1月の上映(2月続映)
『枯れ葉』アキ・カウリスマキ監督最新作
◆引退撤回!カウリスマキ監督が和歌山に初登場のお正月
2017年、『希望のかなた』プロモーション中の監督引退宣言から6年、カウリスマキ監督があっけらかんと私たちの前に帰ってきてくれました。可笑しみと切実さに満ちた、最高のラブストーリーを連れて。
『枯れ葉』 ユーロスペースほか全国ロードショー
≪第76回カンヌ国際映画祭審査員賞受賞≫
≪2023年国際批評家連盟賞年間グランプリ≫
≪第96回アカデミー賞国際長篇映画賞部門フィンランド代表≫
和歌山初登場を祝して、2023年12月上映のドキュメンタリー『アアルト』と並んで2ヶ月間のフィンランド映画特集として上映します。
◆料金 Fee
一般:1,700円
大専:1,500円
小中高:1,000円
※リピーター割引:半券提示で各500円引
◆「愛を、信じる」
悲劇と喜劇の間をさまよい歩く、現代の恋のおとぎ話。
労働者3部作『パラダイスの夕暮れ』『真夜中の虹』『マッチ工場の少女』に連なる新たな物語として発表された『枯れ葉』には、ギリギリの生活を送りながらも、生きる喜びと人間としての誇りを失わずにいる労働者たちの日常が描かれます。
ノスタルジックなヘルシンキの風景、バンド演奏からカラオケまで自由自在な音楽の使い方……随所にちりばめられたとぼけたユーモアと溢れ出る映画愛で、和歌山に、またよい年が訪れる予感!
2023年/フィンランド・ドイツ/81 分/1.85:1 /ドルビー・デジタル5.1ch/DCP/フィンランド語
監督・脚本:アキ・カウリスマキ/撮影:ティモ・サルミネン
出演:アルマ・ポウスティ(『TOVE/ トーベ』)、ユッシ・ヴァタネン(『アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場』)、ヤンネ・フーティアイネン、ヌップ・コイヴ
配給:ユーロスペース 提供:ユーロスペース、キングレコード 後援:フィンランド大使館
原題:KUOLLEET LEHDET/英語題:FALLEN LEAVES © SPUTNIK OY 2023
◆カウリスマキ監督の人気6作品を同時上映
最新作『枯れ葉』でのカウリスマキ監督和歌山初登場を記念して、シネマ203のお客様に人気の6作品をあわせて上映いたします。今回は、お客様の希望に合わせて追加上映する「希望日予約」をぜひご活用ください。先着順です。
🎬上映作品
1986年『パラダイスの夕暮れ』
1989年『レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ』
1989年『マッチ工場の少女』
1990年『コントラクト・キラー』
1996年『浮き雲』
2002年『過去のない男』
🎬料金 Fee(6作品上映)
一般:1,400円(リピーター割引:2回目以降は半券提示で1,000円)
大専:1,000円
小中高:500円
🎬作品紹介
『パラダイスの夕暮れ』 Varjoja paratiisissa
1986年/フィンランド/カラー/74 分
製作:ミカ・カウリスマキ/脚本:アキ・カウリスマキ/撮影:ティモ・サルミネン
出演:マッティ・ペロンパー、カティ・オウティネン、サカリ・クオスマネン、エスコ・ニッカリ
ゴミ収集人のニカンデルとスーパーのレジ係イロナの悲哀に満ちた恋物語。現実の厳しさに洗われながらぎくしゃくと進展する恋の行方を、ヘルシンキの景色や挿入歌が雄弁に物語る初期の傑作。カウリスマキは「『枯れ葉』は『パラダイスの夕暮れ 2.0 』」と発言している。
『レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ』 Leningrad Cowboys Go America
1989年/フィンランド+スウェーデン/カラー/79分
脚本:サッケ・ヤルヴェンパー、アキ・カウリスマキ、マト・ヴァルトネン/撮影:ティモ・サルミネン
出演:マッティ・ペロンパー、カリ・ヴァーナネン、サッケ・ヤルヴェンパー、サカリ・クオスマネン、ジム・ジャームッシュ
恐ろしく長いリーゼントにペンギンブーツの売れないバンド、レニングラード・カウボーイズが、悪徳マネージャー、ウラジミールに振り回され、極寒のツンドラ地帯から、ニューヨーク、果てはメキシコへとむかう。可笑しくも悲しい破天荒なロード・ムービー。
『マッチ工場の少女』 Tulitikkutehtaan tyttö
1989年/フィンランド+スウェーデン/カラー/69分
脚本:アキ・カウリスマキ/撮影:ティモ・サルミネン
出演:カティ・オウティネン、エリナ・サロ、エスコ・ニッカリ、ヴェサ・ヴィエリッコ、シル・セッパラ、レイヨ・タイパレ
マッチ工場に勤め、母とその愛人を養う憂鬱な日々を送る、地味でモテない少女イリスの物語。台詞をほとんど用いず、画面の連鎖でイリスの不幸な境遇を浮かび上がらせる演出は、『街のあかり』に受け継がれている。洗練と毒の極まった初期の代表作。
『コントラクト・キラー』 I Hired a Contract Killer
1990年/フィンランド+イギリス+ドイツ+スウェーデン/カラー/80分
製作・脚本:アキ・カウリスマキ/撮影:ティモ・サルミネン
出演:ジャン=ピエール・レオー、マージ・クラーク、ケネス・コリー、セルジュ・レジアニ、ジョー・ストラマー
フランスを離れロンドンの水道局で働くアンリは、失業の絶望から“コントラクト・キラー”に自身の殺しを依頼。だがその途端、花売り娘と恋に落ち…。ジャン==ピエール・レオーを主演に、『枯れ葉』同様、過去の偉大な映画へのオマージュを詰めこんだ悲喜劇。
『浮き雲』 Kauas pilvet karkaavat
1996年/フィンランド/カラー/95分
製作・脚本:アキ・カウリスマキ/撮影:ティモ・サルミネン
出演:カティ・オウティネン、カリ・ヴァーナネン、エリナ・サロ、サカリ・クオスマネン、エスコ・ニッカリ、サッケ・ヤルヴェンパー
名門レストランの給士長イロナと路面電車の運転手ラウリ夫婦はそろって失業してしまう。職も見つからず災難が続く中、イロナは夫とレストランを開こうと決意する。ラストに今までにない希望が訪れる本作以降、カウリスマキ作品には人間的な温かみが深化してゆく。
『過去のない男』 Mies vailla menneisyyttä
2002年/フィンランド/カラー/97分
製作・脚本:アキ・カウリスマキ/撮影:ティモ・サルミネン
出演:マルック・ペルトラ、カティ・オウティネン、ユハニ・ニエミラ、アンニッキ・タハティ、タハティ
暴漢に襲われ記憶を失った男。過去をなくした男は都会の片隅で人々に助けられながら、ささやかな人生を重ねていくが、やがて男は一人の女性と出会う。ユーモラスで牧歌的でありながらも人生の苦渋を浮かび上がらせた、カンヌ国際映画祭グランプリ受賞の大ヒット作。
🎬東京で上映中!『愛すべきアキ・カウリスマキ』
愛すべき・アキ・カウリスマキ
最新作『枯れ葉』公開を記念して、アキ・カウリスマキ監督作品を特集上映! 「労働者3部作(『パラダイスの夕暮れ』『真夜中の虹』『マッチ工場の少女』)に連なる“第4作目”」と監督が位置付ける『枯れ葉』は、『街のあかり』のヤンネ・フーティアイネンや『希望のかなた』のヌップ・コイヴが重要な役で登場するなど、他の作品との関連が随所にみられる集大成的な作品でもあります。有機的に関連しあうカウリスマキ・ユニヴァースをこの機会に劇場でご堪能ください。
(特集チラシより引用)